2007年10月23日

秋の日に何を思う

秋の日に何を思う

静かに耳を澄ますと,小さな庭の草むらから虫の音が聞える。
秋だなとしみじみ感じる。
  秋の日の 鐘のおとに    ギオロンの 胸ふたぎ
ためいきの 色かへて    身にしみて 涙ぐむ
  ひたぶるに 過ぎし日の    うら悲し おもいでや
上田敏訳 ヴエルレーヌの「落葉」です
  
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秋の夕暮れ,赤提灯に灯がともる頃勤め帰りによく道玄坂百軒店や恋文横町に立ち寄った。
昭和30年代,洋酒を飲ませるトリスバーやニッカバーもあったが,恋文横町という名が気に入ってもっぱらいっぱい飲み屋を利用した。
この名前については詳しくは知らなかったがひょんなことから名前の由来を知ることになった。
昭和61年発行の「読むクスリ」5巻目(上前淳一郎)に渋谷の恋文横町の主は陸軍士官学校を卒業していて終戦のときには参謀本部の中佐だった。
上陸してきた占領軍の兵士と仲良くなった日本女性に頼まれて英文のラブレターを書いて生計を立てるようになる。
40年近く代筆し続けた恋文が数万通・・・・丹羽文雄さんの小説「恋文」のモデルになり渋谷道玄坂に標柱を残した。「恋文横町此処ににありき」・・・・であった。
いま標柱が残っているのかどうかは寡聞にして知らない。



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河西理事寄稿